拝宮農村舞台復活公演への道のり1
ふすま絵の復元・新作の製作平成16年2月〜3月

阿波の「ふすまカラクリ」
阿波の農村舞台の大きな特徴は、「ふすまカラクリ」です。徳島では、もともと人形浄瑠璃芝居の背景として描かれた襖絵を、さまざまに変化させることによって出し物の一つとして独立・発展させてきました。舞台の襖絵は県外にもありますが、ふすまカラクリがこれほど数多く、しかも華麗に使われたのは徳島だけです。

拝宮のふすま
拝宮農村舞台においても、ふすまカラクリに用いられた敷居や鴨居、木製の滑車などが残されており、相当な数のふすま絵があったものと考えられますが、毎年の土用の虫干しの手間や保管場所の問題、傷み具合などから、昭和30年代に、部落の合意のもと処分され、失われてしまったものと思われていました。しかしながら、当時、捨ててしまうのであればと、絵が描かれた上張りだけを自宅に持ち帰り、半紙の束の状態で保管されていたものが、拝宮部落内の民家で発見されたことから、復活公演に向けて、ふすま絵の復元に取り組むこととしました。今年2月から3月にかけて毎週、住民の出役によるふすま絵の修復作業を行いました。阿波農村舞台の会の会員や取材に訪れたマスコミも手伝いました。

今回復元を試みたのは「龍」の絵ですが、まずは絵あわせからです。答えのないジグソーパズルをみんなで楽しみました。水の中から立ち現れる豪快な構図の龍でしたが、残念ながら顔の部分などかなり欠けている部分がありました。次に、ぼろぼろになったふすまの骨を修復し、中村功氏が漉いた拝宮和紙で下張りをしたふすまに、「龍」を慎重に貼っていきました。

また、建築士の森兼三郎氏の紹介により、絵師の葛西夏子氏に依頼し、今回の復活公演で上演する「日高川入相花王」や「傾城阿波の鳴門」で使うふすま絵を新たに描いてもらいました。

 
ふすまの骨
ふすまの骨
下貼り
下貼り
下貼り完成
下貼り完成
絵合わせ   絵合わせ   絵合わせ
絵合わせ        
絵合わせ   龍完成   日高川
    龍完成   日高川の背景完成

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阿波農村舞台の会